なっちゃんとたこ焼き
バレンタインデーに男性からチョコを贈る
「逆チョコ」というのが定番化しつつ
あるような印象を受ける、昨今。
僕が初めて逆チョコを贈ったのは、
まだ逆チョコという習慣が
確立されていない頃だ。
贈ったのは自宅の最寄り駅前にある
キャバクラで働いていた「なっちゃん」。
なっちゃんは源氏名じゃなくて本名。
同じキャバクラに実のお姉ちゃんも働いてた。
どれくらい前のことか忘れたけど
もう10年くらい前な気がする。
バレンタインデーには
銀座で買った高級チョコと
スーパーで売ってる少しだけ
高いチョコレートと交換した。
◆◇◆◇◆
レンチンした
熱々のたこ焼きを
なっちゃんに食べさせて、
吐き出したところをすかさず
食うのが好きだった。間接キッス。
キャバクラがお酒を飲んで
おしゃべりするところだと
思い込んで人がもしいるなら
是非チャレンジして欲しい。
何やってんだろう感が半端じゃないけど。
◆◇◆◇◆
なっちゃんは
ネイルの学校に行ったり、
銀座の知り合いの店で働いて
元のキャバクラに出戻ったり、
少し離れた駅の店で働いてるとか
なんかよくわからない内にいなくなった。
今頃何をしているのだろうか。
ラインの「友達かも」にも出てこないし
俺の事なんてとっくに忘れてるのだろうか。
甘酸っぱい思い出と言うよりは
単にヤラせて欲しいだけという
ゲスい気持ちしか僕にはない。